海外ドラマで学んだ第三の性別「ノンバイナリージェンダー」
ノンバイナリージェンダー(Non-binary gender)とは?
海外ドラマの「ビリオンズ(BILLIONS)」や「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック(Orange Is the New Black:OITNB)」に出演しているエイジア・ケイト・ディロン(Asia Kate Dillon)という俳優さんをご存知ですか?
エイジアさんはドラマ「ビリオンズ」の中で天才的頭脳をもつテイラー役を演じているのですが、ヘアスタイルは坊主、見た目はとても中性的なのです。
ドラマを観ていて、彼女の役はレズビアンかトランス・ジェンダーなのかな?と思っていました。
でも、エピソードが進むうちに、テイラー役のエイジアさんがとても魅力的で、話しっぷりも男前なので、彼女のことがなぜか気になってググってみました。
そして出会った言葉がノンバイナリージェンダー(Non-binary gender)だったのです。初めて耳にした言葉でした。そう、エイジアさん自身もノンバイナリーなのです。
ノンバイナリーという言葉はわかりました。でも、「LGBT」とは違うのですか?
はい。調べてみると「LGBT」とはちょっと違うようです。
一般的に性別は男性か女性に分類されます。それをジェンダー分類では、binary(バイナリー)と言うそうです。
一方で、ノンバイナリージェンダー(Non-binary gender)は、身体と心が必ずしも別の性別というわけではなく、自身のジェンダー(性別認識)を、男性あるいは女性のどちらかに限定しない第三の性別(Third gender)だそうです。
男性と女性の両方が混ざり合っているように感じる人、男性と女性の中間にいるように感じる人、あるいは何かもっと違うものを感じる人、とノンバイナリー一つにしても、ひとくくりにはできないようです。
う~ん、難しいですね。
ちなみに、ノンバイナリー以外にも、ジェンダークィア(Gender queer)、ジェンダー・エクスパンシブ(Gender expansive)、ジェンダー・オーサム(Gender awesome)などの呼び方もあるそうです。
英語の代名詞は彼?彼女?
さぁ、そこで気になるのはノンバイナリーの方に対して使う英語の代名詞ですよね。
エイジアさんは、He(彼)でもShe(彼女)でもなく、自分自身を呼ぶ時に 単数のthey/them(singular they) を使っているそうです。
普通は、They are …… となるのが They is …….となるわけですね。
うん、ややこしい。
ただ、みんながみんなtheyを使っているわけではなく、人によっては、He(彼)やShe(彼女)を使っている人もいるもいれば、どらでも構わないという人もいらっしゃるようです。
ジェンダーの多様化がオープンになりつつある今、ノンバイナリーの方には「自分のことどう呼んでるの?」と尋ねてみた方がいいかもしれませんね。
ジェンダーに関する表記
ここは、興味がある方は読んでくださいね。(ちょっとややこしいかも)
LGBT
LGBTは、Lesbian, Gay, Bisexual, and Transgenderの頭文字です。
L=レズビアン。女性の同性愛者
G=ゲイ。男性の同性愛者
B=バイセクシュアル。両性愛者
T=トランスジェンダー。心と体の性が一致しない人
LGBTQ
米国では、LGBTの4つのタイプに該当しない方を含んだこの表記が一般的だそうです。
クエスチョニング(Q)=Questioning 自分の性別や性的指向に確信がもてない人
クィア(Q)=Queer 自分の性別や性的指向に確信がもてない人
LGBTIQ
LGBTの4つのタイプに該当しない方を含んだ表記
インターセックス(I)=Intersex 身体的に男女の区別がつきにくい人
クエスチョニング(Q)=Questioning 自分の性別や性的指向に確信がもてない人
たぶん、もっとあるかもしれません。
海外留学や海外で働く予定の方は、ジェンダーの基本的な事は知っていた方がいいかもしれませんね。
実際にエイジアさんの動画を見てみましょう。
25秒あたりで「代名詞は”they”を使っている」と話しています。
続いてThe Ellen DeGeneres Show に出演したエイジアさん。
性別は女性として生まれたけれども、アイデンティティはノンバイナリーだと言われてます。
2:05あたりで、恋人(男性)がいることも話されてますよ。
エレンさんもエイジアさんも早口ですね(笑)
中級レベル以上の方はぜひ聴いてみてください。